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『音楽の友』2001年4月号 コンサート評


アンサンブル音楽三昧コンサート

2001年 2月17日・東京オペラシティ・リサイタルホール

●近藤憲一●

 噂に高い「アンサンブル音楽三昧」を初体験した。フルー卜、リコーダー、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、チェンバロ、ハープを操る5人組は、さまざまな音楽をこのアンサンブル用に編曲して演奏するという軌新にして大胆、しかしすこぶる真面目な精神で再創造・表現することで人気を得ている。今回のプログラムは、プロコフィエフの「ピアノ・ソナタ第6番」とショスタコーヴィチの「交響曲第5番」という旧ソ連時代の"戦争音楽"の大曲。正直、聴く前は好奇の耳だったのだが、とてつもなく刺激的で楽しいコンサートだった。
 "拡大再生産"のプロコフィエフは、ピアノ・ソロでは隠されていた響きや情念が生々しく聞こえてきて、緊張感みなぎる演奏を感覚を研ぎ澄まして満喫したが、圧巻は"超縮小再生産"のショスタコーヴィチ。金管や打楽器が活躍する大曲を省略なしに全曲演奏するのだから、5人は忙しいことこの上ないのだか、両端楽章のクライマックスはスリル満点。特に2つのガンバが主奏するラルゴ楽章の切なさが感動的だった。2曲ともに5人の腕達者の熱演に大拍手、才気あふれる田崎瑞博の編曲に大喝采!